【DJ入門】クラブDJのリハーサルで確認するべきこと
クラブでDJをする時は、営業前に実際に音を出して「サウンドチェック」と呼ばれるリハーサルを行います。
以下の項目を中心に機材や音の確認をしていきましょう。
ブースの機材チェック
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まずはブースの機材をチェックしましょう!
必要な機材はそろっているのか?
- USBでプレイするハズだったのにUSB使えないCDJだった!
- アナログでプレイするのに針は用意されておらず、持ち込んでおかなければならなかった!
などは、よくある話です。
事前に確認をしておくべきことですが、クラブの都合で使用機材が変わっていたり、あるはずの機材が修理中でその場になかったりすることもあるので、まずは現場の機材が問題ないかを確認します。
PCDJであればミキサーのどの端子に自分のオーディオインターフェイスをつなげは良いのか確認をしておきましょう。
クラブの機材が問題なく動くかどうかも合わせてチェックします。
- 特にCDJはプレイボタンがすぐにダメになりやすいのでちゃんと動くか?
- CDやUSBの読み込みができるか?
- Linkケーブルがちゃんとつながってリンクできているか?
などをササっと確認しておきましょう。
不具合かな?と思ったらクラブの方に必ず確認を取っておきましょう。
後から「君のイベントで壊れた」と言われてトラブルにならないようにするためにも必要なことですし、分からないことはきちんと聞いて確認を取っていくことで信頼関係も生まれていきます。
音を出す前には必ずミキサーのフェーダーは下げておきましょう。
さもないとPC(パソコン)のノイズが爆音で出てしまうとスピーカーを痛めてしまうこともあるので要注意です。
CDJやPC(パソコン)の電源ONやケーブルの接続もミキサーのフェーダーを下げた状態で行います。
音量のチェック
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機材が動くことを確認できたら、ミキサーのマスターの音量をどこまで上げて良いのかをクラブ側に確認を取っておきます。
マスターのランプに印を付けているクラブや、オレンジ色までなど……必ず「ココまで」というラインが決まっています。
クラブによって上限が違うので必ず確認しましょう。
そもそもミキサーのマスターのランプが赤く光るような音を出してしまってはベストな音質でプレイできませんので、音量の上限は絶対に超えないようにしましょう。
クラブでのイベントが始まるとだんだん音量が大きくなってしまい、出力のランプが真っ赤になってるDJをたまに見ますが、クラブの意図する本来の音が出せずにスピーカーがビリビリ鳴ったりして音質が悪くなるのでやめるべきです。
決められたラインを超える音を出してしまい、機材が壊れてはイベントが台無しになってしまうばかりでなくクラブの営業にも損害を与えてしまいます。
フロアのサウンドチェック
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機材と音量のチェックが終わったら、いよいよ音を大きな音で出してみましょう。
ここでチェックが必要なことはフロアの出音です。
自分の良く知っている曲をミキサーのEQ(イコライザー)がフラットの状態でプレイして、フロアの音の鳴り方を確認します。
ここでどのような傾向の出音なのかをしっかりつかんでおきましょう。
低音の響き方はクラブのセッティングによって限界があるので仕方のないことが多いのですが、ミッドからハイに関してはクラブによって音の出方が全然違うので傾向を良くつかんでおかないと、例えばハイが強いクラブでハイのEQを2時とか3時方向に回すと耳がキンキンして「このDJなんかうるさい!嫌!」と思われるかもしれません。
DJブースでは低音の量が全く違って聴こえることもあります。
フロアでの音の鳴り方をしっかりつかんで、この後にチェックをするモニタースピーカーとの出音の差を考慮に入れ、DJブースでフロアの音をコントロールできるようになりましょう。
モニタースピーカーのサウンドチェック
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次はDJブースのモニタースピーカーの音のチェックです。
モニタースピーカーには低音の量をあまり期待してはいけません。
先ほどのフロアの出音との差をつかんでおきましょう。
さもないと、モニタースピーカーで低音が聴こえないからとプレイ中にEQで低音を思いっきり持ち上げてしまい、フロアではスピーカーがビリビリと限界を迎えて音が割れて汚い音の垂れ流し……なんてことになりかねません。
また、耳でピッチを合わせるDJはフロアの低音が回り込んでDJブースでは少し遅れて聴こえて来ることがあるので注意が必要です。
詳しい説明は省きますが、低音はスピードが遅く、高音はスピードが早く伝わる性質があるのでクラブの壁や天井に反響してブースにたどり着く音が(特に低音では)ほんの少しだけ遅れて聴こえてくることがあります。
バスドラムなど低音を頼りにピッチを合わせるDJは遅れてくる低音に惑わされてうまくピッチ合わせができなくなってしまうことがあるので、1曲つないでモニタースピーカーの音できちんとピッチを合わせられるか感触を確かめてみましょう。
モニターのしやすさはモニタースピーカーの音量を調節する事で改善される場合もあるので、モニターの音量もどのように調節できるのか確認しておくと良いです。
クラブでは低音がぐわんぐわんと回って聴きとりにくいので、そもそもピッチ合わせる時には低音を頼りにしない方が得策です。
バスドラムのアタックの部分やハイハットなど高音部分の音でピッチ合わせができるようになりましょう。
いろいろな現場に対応できます。
前後のDJの流れや機材を確認
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最後にタイムテーブルを確認します。
- 自分の前後のDJがどのような機材を使うのか?
- どのチャンネルを使うのか?
- どのスペースを使うのか?
確認しておかなければなりません。
クラブのPCスタンドが1台しかなくてPCDJ同士のDJが交代する時に「あれー!?俺のPCどこにおけばいいの??」ってなったりしないように、それぞれの使う機材の確認は必要です。
前後のDJがPCなのか、アナログなのかUSBなのか必ず確認しておきましょう。
交代前後にケーブルを抜き差しする時はフェーダーが下がっているか、間違いないケーブルか?を確かめないと、ノイズがフロアに流れたり、最悪音が止まったりしてしまう寒いことになるので要注意!
出番がずっと後なのにオープン前から他のDJの邪魔になるようなセッティングをされると、他のDJ達に迷惑をかけてしまいますし、ターンテーブルの蓋(ふた)に機材をおかれるとアナログDJがすごく困って嫌な気分になります。
誰だって自分が使う機材の上に物が置かれていると良い気はしません。
マナーはしっかり守りましょう!
以上の項目をしっかり確認したらあとはプレイを頑張るのみ!
さぁ!クラブでのパーティーを楽しみましょう!
この記事はこちらを再編成したものです。
ライタープロフィール
テクノDJ
DJ Warp
Techno, Minimal DJ /トラックメーカー。
Takashi Watanabe名義でのリリース多数。
オーストラリアのレーベルHypnotic RoomのA&R。
Soundcloud:
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